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取締役が自らを実験台に、パパ育業を取得。
社内風土に大きな変化をもたらす。

男性育休事例 株式会社SAKURUG

お話を伺った人

経営者・人事労務担当

株式会社SAKURUG

取締役

木村 良昭さん

株式会社SAKURUG

執行役員 プランニングディビジョン長/DEI推進室 室長

木村 杏子さん

2012年に会社設立し、Webサイト制作やアプリ開発など幅広く手掛ける株式会社SAKURUG(サクラグ)。事業を拡大するなかで、「優秀なキャリアを持つ方でも、時短で働きたいというと途端に求人が少なくなる」現状に触れ、子育て中の方やシニア、LGBTQ+の方に特化した求人を扱う採用マッチングプラットフォーム『Sangoport(サンゴポート)』を2021年にスタート。事業を通しDEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)推進に取り組む同社の次なる挑戦は、男性育業の促進。当初は男性育業を不安がるメンバーが多かったものの、現在では「取得するのが当たり前」という意識が根付きつつあるそう。社内の変化と経緯について詳しくお聞きしました。

SAKURUGの3つのポイント

  • 1.経営層である取締役が、社内初の男性育業を取得。後に社員が取得しやすい空気感を醸成した。
  • 2.育業に入る前の業務引き継ぎ時に、引き継がれる側の「メリット」を重視。キャリアアップにつながる業務移譲を確立する。
  • 3.代表・男性育業取得者・男性の育業を推進するDEI室長、それぞれが社内外に向け男性育業のアナウンスを継続し、「取得するのが当たり前」という意識を根付かせる。

経営者・管理職インタビュー

INTERVIEW 01_取締役 木村 良昭さん

会社が考えるべきは、業務を引き継ぐ側のキャリア志向。

平均年齢31歳。若いメンバーの多い株式会社SAKURUGにおいて、男性育業は“未知”であった。そんな中、社内で初めて男性育業を取得し、社内に「男性育業をとるのが当たり前」という土壌を生み出したのは、取締役の木村さんに他ならない。
「実は代表から『育業をとらない?』と、何度も打診をされておりました。会社としてDEI事業(DEIを推進する採用マッチングプラットフォーム『Sangoport(サンゴポート)』)を展開しており、社内のDEI推進の重要性も理解していました。しかし、妻の里帰り出産のために帰省し、約1ヶ月間リモートで業務を行っていたこともあり、メンバーの負担を増やすことは避けたい。という思いがあり、育業の取得はためらっておりました」。

取締役という立場上、実務やその判断などの移譲は可能か? という懸念も大きかったそう。しかし、家庭も仕事も大事にできる環境にしていくには、男性育業も根付かせていかなければと決意。コロナ禍でリモートワークが本格化したことを追い風に、2020年8月、子どもが1歳になるタイミングで16日間の育業を取得することに。
「まず初めに、僕が持っている業務をすべて書き出しました。上流から下流に至るプロセスのどこに位置するかを重視し、進捗に大きく影響する中間業務を優先的に時間をかけて引継ぎを行いました。この時、もっとも重視したのが仕事を渡す『相手』です。単純に『育業をとるから僕の仕事をお願いします』だと、渡される側からすればモチベーションに繋がりません。そのため一人ひとりのキャリア志向や興味のある分野をもとに打診しながら、譲渡をおこないました」。

マネジメントを重視した引き継ぎの結果、キャリアアップを重視する社風とも噛み合い、歓迎ムードで育業に入れたのだとか。
「社員数が300人、400人…と増えた場合は別のオペレーションが必要になってくると思います。しかし、会社や上司がメンバーの可能性、キャリアを本気で考え受け止めていれば、業務を任される側に納得感、満足感のある引き継ぎができるのだと思っております。信頼できる仲間への譲渡が進むにつれ、僕自身の育業への不安は消えていきました」。

取締役 木村 良昭さん

「個人・家庭・仕事」。パパ育業がもたらす、3つの成長軸。

育業をスタートするにあたり、木村さんには「意味のある育業にしたい」という思いがあったそう。
「16日間の育業期間中に、今後の会社づくりに活かすため、家事と育児に加えて、リモート業務・時短勤務・専業主夫の3パターンを試し、それぞれの働きやすさと働きづらさをチェックしました。リモートは育業前から行っておりましたが、子どものお世話と並行しての業務は集中力が分散しますし、子どもが泣いたらオンラインミーティングも滞る。なかなかにハードでした。専業主夫でのテスト結果は、ストレスレベルが高かった。家事、育児は好きですが、子ども中心の生活では家事がスケジュール通りにいかず、一人の時間もとれない。全て自分の責任というプレッシャーや社会と隔絶した孤立感も強く、解消すべき社会課題のひとつだと実感しました」。

いわば、自分を実験台にしたパパ育業。その経験談や取得時のナレッジは、社内外にセミナーやブログを通して共有されている。現在では社内2人目となる男性育業の取得者も出ており、作業内容やタイムスケジュール管理の可視化が徹底された運営になったことで、社員のお子さんが急な体調不良によって急な早退が発生した際も、業務の引き継ぎがスムーズに連携されるように。効果は計り知れない、と真剣な表情で語る。

「育業を取得し、強く感じたのが3つの軸の成長です。ひとつは個人の軸。これは子育てを通じて、人としての成長。ふたつめが家庭の軸。夫婦間で家事や育児の得意・不得意とストレス要因を洗い出して共有することで、お互いの理解が深まりました。最後が、仕事の軸。役職者が男性育業を取ったことで、安心して子育てできる社内文化をつくれました。子育て中の15時上がりの時短勤務でも気まずくなることもない。業務の効率化を図り、生産性の向上に繋げることができました。育業期間は貴重な機会です。ご自身が育業取得されることで次の取得予定者が育業取得をしやすくなり、配偶者の方と育児を通じて互いを理解しあう良い機会となります。ぜひ取得して、次にバトンを渡せるように、繋いでいってもらえたらと思います」。

INTERVIEW 02_経営者・管理職/人事労務担当
DEI推進室 室長 木村 杏子さん

優れた制度も、使われなければ意味がない。
ポイントは「社内文化」の転換でした。

社内DEI推進の責任者として社内のダイバーシティ施策全般をとりまとめ、男性の育業取得を積極的に推し進める木村さん。家庭に帰れば、5歳の男の子を育てるママでもある。
「社内に『男性育業を取得するのが当たり前』という意識が根付いた理由として、初の男性育業取得者である取締役の木村が、社内外へ経験を共有し続けていることや、業務を引き継がれる側にもメリットとなる運用を行ったことはもちろん大きいです。それに社としても、『家族より大事な仕事はない』と代表が社員へメッセージを発信し、折にふれ『木村取締役が育業を取得してくれて良かった』と嬉しそうに話しているのも大きいと思います」。

DEI推進室 室長 木村 杏子さん

日本の男性育業は、期間の長さや金銭面など他国より優れた点の多い制度でありながら、取得者がまだまだ少ない。それは「制度ではなく、文化の問題だから」と木村さんは続ける。
「男性育業のアンケートを拝見した際に、取得しなかった理由として『取得する発想がなかった』という声がありました。SAKURUGも創業当初はとにかく目の前のリソースを確保するのに必死で、育業を取ろうという発想も薄かったと思います。けれども時短で勤務する子育て中のママ社員が社内で活躍するようになってから、代表の考えも変わりました。今では前述の通り、取締役の木村に育業取得を促し、現在の『男性育業は当たり前』という文化が根付きました。制度があるだけでは、改革は生まれない。優れた制度と、それを歓迎する文化。この両輪をそろえる必要があると思います」。

会社のメンバーが若いこともあり、現状の男性育業取得者はまだ2名。これから行っていくのは、取得時の課題点の洗い出しや、ポジションごとのナレッジを積み重ねていくこと。
「男性育業を活用することで、本人や家族が安心して育業でき、メンバーが家族を大切にしながら長く活躍できる環境をより推進することができます。男性育業を当たり前に取得できる環境は、少子化や女性活躍推進など、様々な課題解決にも繋がります。誰もが自分らしく活き活きと活躍できる社会を、SAKURUGから世の中に広げていきたいと思っています」。

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