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体験談11:Yさん

会社と専門家から適切なサポートを受け、産後パパ育休を成功させる

【プロフィール】
性別・年齢:男性・34歳
勤務先の事業内容:建築サービス関連事業
従業員規模:46名
職務、役職:財務経理部 財務課長
家族構成:配偶者・子ども1人
居住地:埼玉県

1.内容

私は新卒採用後の3年間は住宅建築の現場に配属され、新築住宅を顧客に引き渡す前の最終品質チェックを行う仕事に従事していました。建築現場での業務は施主との接点も多く、仕事の理解を深める良い機会でした。その後は財務経理部に異動し、現在は財務課長として勤務しています。現在、生後3か月の乳児の育児をしています。平日は妻がひとりで育児を行っており、私はそのサポートを行っています。育業は出産予定日から4週間取得し、その期間は社内で表彰されるために出勤した特別な日を除いて、育児に専念しています。

私と妻の両親は現在も就業中で、里帰り出産は難しいと判断しなければならない状況でしたので、育児をしながら仕事を両立させる道を模索していました。そんな中、義理の妹夫婦が育業を活用している姿を見たことをきっかけに妻と情報を探し、私も育業を取得することにしました。

2.勤務先の支援体制、利用状況

私の勤務している会社は産後パパ育休を推奨しています。育業取得に関する手続きは社内のイントラネットで簡単に検索できますし、上司や同僚たちも子どもが生まれることを喜んでくれ、そんな雰囲気の中で産後パパ育休を取得すること自体に問題はありませんでした。部署内でも業務の引継ぎを快く受け入れてくれ、引継ぎは産後パパ育休を開始する5か月前から進められました。おかげで私の担当している財務経理業務は、日々の業務の他に月次、四半期、年度末の決算に関わる業務などがありますが、その全てを引き継ぐことができました。また会社側は引継ぎの責任者として財務経験の豊富な人を選出してくれたため、細かいサポートもする必要がありませんでした。

また、会社から産後パパ育休に関する具体的な事例や情報を広報ブログや社内報などで積極的に発信しているため、実際に産後パパ育休を取得した場合の社内や部署の雰囲気や生活ぶりもわかり、私たち従業員の間では産後パパ育休の取得が一般的な選択肢として受け入れられています。私も今回は妻の出産時に育業を取得しました。現在、私たち夫婦は共働きであり、子どもの年齢も3か月ですが、今後に妻が職場に復帰するタイミングに合わせ分割育業の取得についても話し合っています。 

3.協力者との関係

育業を申請する前は、有給休暇や在宅勤務を活用しながら妻の育児を手伝うことを計画していました。収入を確保しつつ、生活を維持することを最優先に考えていたためです。しかし保健師との面談で具体的なアドバイスを受け、産後パパ育休を取得することを決意しました。第三者である保健師や医療機関からの具体的なアドバイスは、非常に助けになりました。正直なところ、産後パパ育休を取得する際には同僚への遠慮の気持ちもありましたが、私たちの状況を真剣に考えると、産後パパ育休の取得は必要不可欠だと感じました。

今後は、同僚や部下が育業を取得する際には、積極的にサポートしたいと感じています。自身が産後パパ育休を取得した経験から、その重要性や、家族への支援がいかに必要かを実感しています。同僚や部下が新たな家族の一員を迎える際に、その貴重な時間を大切にするためにも、協力を惜しまないことが私の願いです。適切なバランスを保ちながら仕事と家庭を両立させることは容易ではありませんが、共に支え合いながら乗り越えていくことが、より良い職場環境を築く一助になると信じています。

私は妻が出産した後、退院して自宅に帰ってきた数時間後を鮮明に覚えています。その時の気持ちは言葉では言い表せないほど、喜びや安堵に満ちていました。新しい家族を迎えられた喜びと同時に、責任感と幸福感が溢れる瞬間でした。これからの日々は、家族との絆を深めながら、子供の成長を共に見守っていく喜びに満ちた時間となると確信しました。両親が遠方に住んでいるものの、時々は泊まりがけで手伝いに駆けつけてくれることにとても感謝しています。その支援は私たちにとって大きな助けとなり、特に忙しい時期や大変な時に心強いサポートとなっています。両親が孫の成長を見守りながら手助けしてくれることは、私たち夫婦にとって非常に心強い支えであり、家族全体が協力し合って育児を支え合うことの大切さを改めて感じます。

4.両立のコツ

普段から、私は自分の担当業務を効率化し、標準化することに取り組んでいます。これは、誰が担当しても引継ぎがスムーズに行えるようにするための取り組みです。仕事が個々の人に依存してしまうと、引継ぎが複雑化してしまう恐れがあります。そのため、業務を体系化し、明確な手順を整備することで、チーム全体が円滑に業務を遂行できるように心がけています。育児期間中は、時折早めの帰宅する必要がありました。その時は、育児に全力を注ぐことが大切だと感じました。仕事に対する献身と育児に集中する時間をバランス良く取ることは挑戦でしたが、その経験から、家族との時間を大切にし、育児への関与を優先することの重要性を実感しました。家族との時間を全うすることが、仕事と家庭の両立の鍵だと思います。

かつては、子育ては簡単なことだろうと勝手に思い込んでいましたが、実際に経験してみると、その考えは甘かったことを痛感しました。特に、授乳の難しさについては、妻が乳腺炎にかかってしまったこともあり、育児の現実に直面することとなりました。子供はおむつ替えや沐浴直後に排せつする事があります。知ってはいましたが自分で実際に育児をし、状況に直面すると妻の抱える育児の大変さに気づくことができました。授乳のため、2時間以上の連続睡眠がとれないことも知りませんでした。このような育児の実情を目の当たりにすると、子育てがどれほど大変なものであるかを改めて認識しました。子育ては、私が想像していた以上に複雑で、覚悟を持って臨まなければならないことを身をもって学びました。母親が日々抱える大変さや負担を知ることで、妻に対するより尊重と感謝の気持ちが湧いてきました。

5.両立の悩み

今でも覚えているのですが、私が職場に復帰し出勤するために家を出る時に、妻が不安そうな顔をしているのを見て、私も不安になったことがありました。しかも私の復職は決算の時期と重なってしまいました。決算期の財務経理部は残業が必要になるほど多忙です。しかし、上司は私に直接声をかけてくれ、帰宅するように促してくれました。おかげで、家に帰って子供の入浴や育児に参加することができました。

上司の理解とサポートには心から感謝しています。私が定時で帰宅することに対して不快な顔をすることなく、むしろ協力的であってくれた同僚たちにも、本当に感謝しています。彼らの理解と協力があったからこそ、家族との時間を大切にし、育児に参加できたと感じています。仕事と家庭の両立は容易なことではありませんが、理解ある職場環境があれば、その負担は軽減され、家族との絆を深めることができると実感しました。

6.パパ育休を取得する男性従業員へのアドバイス

子育てに関する情報はネット上に数多くありますが、自分たちにとって最適な方法を見つけるには、時間をかけて考慮することが必要だと感じました。妻と一緒に、適切な情報を検討する時間を共有することは、とても楽しく有益なものでした。何が一番うまくいくかを探求し、家族全員が満足できる方法を見つけることが大切だと考えました。里帰り出産をする家庭や、両親からの援助を受ける家庭など、家庭ごとに状況や事情は異なるものですが、私の場合は自分が育休をとり、妻と子供を迎え入れる快適な環境を整えることが大切だと感じました。家族全体が穏やかな環境の中で、安心して育児を行えるように、サポートや配慮が必要だと思います。

子育ては家族全員が関わるものであり、その過程で理想的なサポートと環境が整うことが、家族の絆を深める一助になると感じました。私は保健師と面談するまでは、有給休暇と在宅業務で何とか乗り切れるのではないかと考えていました。しかし、実際には妻が退院後に体調を崩すなどの状況が発生し、妻のケアや家事が育児と重なり、その中で仕事を並行することが非常に困難だと実感しました。育児と仕事を両立することはとても難しいものでした。このような状況に陥る前に、妊娠が分かった段階で、職場や親族、保険センターなどで相談することが重要だと思います。自分自身では気づかなかったような視点やアドバイスを得ることができ、より適切なサポートを受けられるでしょう。

私の体験が、男性従業員の方々が産後パパ育休や育業の分割取得を取得する際の後押しになれば幸いです。育児と仕事を両立する事は容易ではありませんが、会社や私が保健師から適切なアドバイスを受けたように、専門家から適切なサポートを受けることで家族との時間を全うすること、それが仕事と家庭の両立の鍵となるのではないでしょうか。

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