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体験談6:Eさん

育児と仕事の両立の体験を、会社の支援制度充実に活かせました

【プロフィール】
性別・年齢:女性・30代
勤務先の事業内容:CMに関する調査研究分析・コンサルティング
従業員規模:81名
職種:人事(課長補佐)
家族構成:配偶者・長女(小2)・長男(年中)・次女(1歳)
居住地:東京都

1.保育の状況

 2011年7月に第1子を出産しました。育休は1年のつもりでしたが、もう少し子どもとの時間を過ごしたくて半年延長し1年半取得することにしました。育休を既に延長していたので復職する時期は動かせませんでしたが、認可保育園は年度途中の1月だったので空きがなく、入園できませんでした。そのため、在住している自治体でちょうど導入された保育ママの制度を3月まで利用し、4月からは新しく開設された認可保育園に入園できました。
 その後、2014年4月に第2子、2018年4月に第3子を出産し、各1年ずつ育休を取得しました。運よく3人とも自宅近くの同じ保育園に入れることができました。保育園に入園できずに職場復帰が難しい方もいるので、3人とも希望する保育園に入園できたことはよかったと思います。
 第3子の育休から復職後は9時から16時の時短勤務で仕事をしています。

2.自身が行っている育児

 私が行っている家事・育児分担は、保育園の連絡帳書き、保育園のお迎え、買い物、食事の支度、洗濯、掃除、入浴などです。小学生の娘の宿題も一緒に行います。
 夫はアウトドア派で走るのが好きなので、毎朝出社前に長男と一緒に走っています。私はカフェでゆったりする時間を持つのが好きなので、時折長女を連れて一緒にお茶を飲みながら色々な話をする時間を楽しんでいます。子どもに合わせるというより親の趣味や嗜好に子どもを巻き込んで一緒の時間を過ごしています。子どもと接する時間を大切にする一方で自分の息抜き、気分転換にもなっています。休日にはお弁当を持って家族揃って公園に出かけて遊ぶことが、家族みんなの楽しみになっています。

3.勤務先の支援体制、利用状況

①テレワークの活用
 第2子を出産して、育休後復職した時に、社内へのテレワーク制度導入を進めるテレワーク委員会に配属されました。テレワークを整備するメリットとデメリット、課題等を整理する業務を担当することになりました。育児中の社員にとって、テレワークの導入は育児と仕事を両立するために有効な制度であるとの思いで業務を行いました。やりがいのある仕事でした。
テレワークを行う上で大事なのは上司の理解です。テレワーク委員会でも上司に体験してもらうことを提案し、全員ではありませんが、実際に体験してもらうことができました。体験した上司からは、電話や打ち合わせなどで時間を取られることがなく仕事の効率が向上するという意見をもらうことができました。しかし会社と全く同じ環境ではないので、コミュニケーション面への工夫の必要はありました。テレワーク開始当初に基本的なルールとして決められた、月4回までの利用ということで、社内への導入を進めました。
 私は集中して行う業務(提案書、報告書、議事録作成)があるときや、小学校の保護者会や保育参観、未就学児の健診があるときなどに、月3日ほどテレワークを利用しています。保護者会などがあるときは、8時始業15時終業のスライド勤務とテレワークを併用しています。在宅のテレワークは目が届かないのでさぼれるのではないかと思われがちですが、そのようなことはありません。職場とのコミュニケーションツールが常に起動していて必要な時にはすぐに連絡が取れますし、業務活動報告を業務終了時にしますので、常に職場と一体になっています。会社にいると周りの人と会話をしたり、電話に出たりして、それが息抜きになることもありますが、テレワークでは一人でひたすら仕事に集中し、やり過ぎてしまうこともあります。時間を区切り音楽を聴いたり、決まった時間にお茶を飲むなど、メリハリをつけて仕事を行うようにしています。
 
②スライド勤務と時間休
 スライド勤務は1日の所定労働時間を固定したままで、勤務時間を7時から20時の時間の幅で前か後ろにずらすことができる制度で、時間休は時間単位で休みが取れる制度です。
 スライド勤務や時間休は、子育て中のママにとっては大変助かる制度です。子どもは突発的にぐずったり、体調が悪くなったりするため、固定された時間では遅刻しそうになることがありますが、そのような場合でも、スライド勤務の制度や時間休で対応できます。

4.協力者との関係

 一番の協力者は夫です。夫は育児、家事をなんでも率先して行ってくれる人です。夫婦共に実家が遠方で日常的には頼れませんが、夫婦で子育てと仕事を両立することができています。夫婦それぞれに得意、不得意なことがあるので、ただ家事全てを平等に分担するのではなく、できる方が担当して行っています。夫は連絡帳を書くことや、掃除が苦手なので、私が担当しています。子どもを保育園に送るのは主に夫が担当し、お迎えは早く帰れる私がしています。
 子どもたちにはまだ携帯電話を持たせていないので、緊急の連絡があった時には隣に住んでいる知人にLINEを送り、家にいる娘に直接伝えてもらうなど、近所の方とも協力関係を築いています。
 長女は学童保育に通っていますが、夏休み中は、近所のお友達の家で1日預かってもらったり、私の実家と夫の実家で1週間ずつ過ごすなど、周囲に協力してもらっています。私たち夫婦の実家はどちらも九州で、長女は一人で飛行機に乗り実家のある空港まで行き、両親が空港に迎えに来てくれます。長女にとってもよい経験となっているようで、一人旅を夏休みの自由研究にしていました。両親は孫と触れ合う時間を楽しめますし、私は思い切り仕事ができました。

5.両立のコツ

 職場では、同じ部署で自身が行っている仕事を共有してもらうことを意識しています。必ず2人体制で情報を共有し自分以外に仕事の内容がわかる人がいることが大事です。
 20歳代の時は、自身の仕事に対するこだわりが強くありましたし、自分自身だけでなく後輩にもその考えを求めていました。例えば、メールはすぐに返信する、管理職たる者部下が全員帰ってから帰る、等々です。ところが子育てしながら働いていると、短時間勤務でもあり同僚より先に帰宅し、仕事も思い通りにいかないことばかりです。その時々でできることを柔軟に行い、行き詰まらないようにしています。

6.両立の悩み

 いつもやらなければならないことに追われていて、あっという間に時間が経ってしまいます。家でも会社でも時間が過ぎるのが早く、やりたいことができないことが悩みです。
 私の所属する部署の方針は「明るく楽しく健やかに」です。何かに追われているといい仕事はできないことがあります。2歩先、3歩先を考えるのを一旦やめて、今やっている仕事に集中することの大切さを実感しています。実際追われているという思いは自分が作り出している面もあるのではないかとも感じています。

7.育児をする労働者へのアドバイス

 子どもが小さい間は、どうしても「お先に失礼します」と言って先に帰ることになるので申し訳なく思ってしまいます。通常の勤務時間で仕事ができないため、周囲に迷惑をかけることは避けられません。申し訳ないということばかりを考えていると、精神的に潰れてしまうので、事実を受け止めて「今日もありがとう」という感謝の姿勢で仕事に臨んだほうが周りも自分も楽になると思います。
 私は、毎日会社に来ることは今日が最後の日になるかもしれないとの思いで、その日やるべき業務を精一杯やっています。そうすると緊張感を持って仕事が行えます。緊張感が持続し、仕事に向き合うとモチベーションが上がります。
 子育てしながら仕事を続けるのであれば、子どもがいない段階から保育園の情報などを集めて、4月に復職を予定すると保育園に入りやすいとか、両立のイメージづくりをすることも大事だと思います。

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